模試を受けるべきか受けないべきか
司法試験まであと4ヶ月ほどとなり、ブログをまったり書く余裕もなくなる今日この頃ですが、3月に予定されている各予備校の模試を受けるかどうかで悩んでいる受験生も多いことかと思います。
個人的にはお金がある限り受けられるだけ受けたら良いと思っていますが、世の中お金のある受験生ばかりではないですし、模試はガンガン受けろ説と模試はそんなに重視しなくてええんとちゃう説の両方を検討してみます。
⚪︎模試は積極的に受けるべき説の論拠
1.良い予行練習になる
本番に近い日程で時間を区切って初見の問題を必死で解くというのは格好の練習の場と言えるでしょう。
直前にどういう復習をすべきか、食事や睡眠をどうするか、試験中日をどう過ごすかということを本番や本番の直前に考えなくて済みます。
また、 事前の練習で思わぬミスがあれば本番そのミスをしなくて済みますし(私の場合、選択科目の5枚目に突入しようとするミス、終了時間を間違えそうになるというミスがあった。いずれも致命傷になりうるミスである)、時間配分を間違えない訓練になります。
2.本番でも近い問題が出る可能性がそれなりにある
去年受けて刑訴でほぼ全く問題が出たので驚きましたが、頻出論点が決まっている科目が多いので、直前の模試で出題されたのに近い問題が本番で出ることも珍しくありません。
事前に似たような問題をがっつり解いてしっかり解説を聞いていたのと、そうでないのでは本番の出来が全く違うでしょうし、時間切れや時間不足のリスクが大幅に減らせます。
3.ライバルがやっていることをやらないのは多大なリスク
上二つと被るのですが、ライバルが本番前に良い感じで予行練習をしているのに自分がしないというのは差をつけられてしまう要因になりがちです。
また、本番で模試に近い問題が出た場合、ライバルが短い時間で説得力ある論述をすることができる可能性は高いので、模試を受けないのは多大なディスアドバンテージとなります。
4.自信になったり気を引き締められたりする
これについては逆に自信をなくしたり過信するおそれもあるので理由付としては微妙ですが、結果を知ることで精神面の安定を図ることができるでしょう。
結果を気にしすぎるとデメリットの方が増えてしまいますが、少なくともやるべきことはやったと腹をくくれるので、精神面ではプラスの方が大きい気が個人的にはします。ここら辺は個人差が大きそう。
⚪︎模試は別に受けなくて良い説の論拠
1.本番まで時間がないのでどうせ有効な改善ができない
3月半ばや後半に模試を受けても、答案がかえってきて解説が行われるのは4月の半ばや後半になってしまうので、復習は不十分に終わるし答案の書き方や勉強方法を変える時間的余裕はないとも考えられます。
どうせ有効な改善ができないのであれば、模試を受けるよりもひたすら過去問を検討したり、論証を復習するなど他の勉強に力を入れたほうが良いという考えもあるでしょう。
2.採点が信用できない
予備校の模試で良い点を取ったのに本番では点になっていなかった(逆も然り)、明らかにしょぼい論拠しか書いていないのに大きく加点されている、判例と違ったこと書いたらコメントでは評価されているのに加点になっていなかった、採点を担当したことある先生も適当と言っていたなど採点の信用度はどの予備校もさほど高くないというのが実情でしょう。
どうせあまり採点の信用度が高くないなら、過去問の出題趣旨や採点実感を徹底的に検討したりするほうが良いとも考えられるでしょう。
まあなんだかんだ言っても、それなりに細かい採点基準を出していますし、参考にはなると思いますけどね。
3.金がかかる
大学入試の模試と違って司法試験の模試は作るのにかかる労力が違いますし、需要も供給も少ない分市場で競争原理が働きにくいため、費用が非常に高いです。1回4万とかかかることが普通です。
1,2の事情を考えれば、そこまでコストパフォーマンスは良くないので、受けずに過去問等をひたすら検討する方が良いと言えるかもしれません。
まとめると練習の場としては良いですが、答案の書き方を修正する時間的余裕はなかなかないですし、無理して受けるほどではないかと思います。
個人的には十分な反省や改善を図れることから12月の模試はかなり高く評価していますが、3月は直前すぎて絶対受けるべきとまでは言えないですね。去年も優秀答案を分析すると言った余裕は全くなかったですし。