底辺司法試験浪人生の泥沼脱出記

司法試験受験という泥沼に陥りもがきながらも平成28年度合格を目指す人間の生き様を記したブログ。幾多もの失敗経験から学んだこと、考えついたことを書いていきます。司法試験受験生や他の難関試験受験生等にとって少しでも参考になれば幸いです。

司法試験に落ちる人の特徴

 司法試験に限らず難関試験に挑む場合、どういった人が合格していて、どういった人が不合格になっているかはよく研究しておく必要があると思います。

 合格者の特徴を把握して、合格者の良いところをしっかり吸収しマネすることが合格への近道であることは改めて言うまでもないことですが、逆に、不合格者の特徴を把握して、不合格者の悪いところを理解し反面教師とすることも合格への近道となります。

 

 残念なことに、私自身は今年も司法試験に不合格となってしまった人間の一人ですし、周りにも不合格となってしまった人が少なくないので、反省も込めて不合格者の特徴・悪いところをざっとまとめてみたいと思います。

 

1.単純に意欲が足りない

 当たり前すぎることではありますが、やる気が不十分だったように見える人は合格できていません。そもそも短答の時点でこのタイプの人は不合格となることが多いです。

 司法試験には素質や運も当然重要ですが、とにかく勉強しなければ合格できないため、そもそも勉強をあまりしようとしていない人は問題外になりがちです。

 勉強をしているものの、だらだら時間だけかけて勉強していたり(質が伴っていない)、しんどいからと答案を書くのを渋ったりする人も同様です。

 

2.基本的事項の知識・理解・記述力が弱い

 勉強期間が短い純粋未修者に多いパターン。

 基本的事項の知識・理解が薄いと、一つ一つの論証に説得力がなかったり、論点落ちしてしまったり、厚く書くべき論点とそうでない論点とのバランスが悪くなったり、書き出していいか不安に思い必要以上に悩むために時間が足りなくなってしまってどうしても点を減らしてしまいます。

 ある程度勉強している人であれば(短答は普通に受かるような人)、基本的な事項を全く書けないわけではないでしょうが、それでも基本が徹底されておらずしっかり書ける状態まで行っていないと、思い出すのに時間がかかったり、不十分にしか思い出せなかったり、書くべきことが何かを決定するのに時間がかかったりする羽目になりがちです。

 まずはしっかり理解することが重要ですが、理解した後も、とにかく基本的事項の論証はしっかり覚える、基本的なところからしっかり書けるようにしておくことが大事です。

 

3.時間配分がうまくできていない

 ある程度勉強が進んでいて理解がしっかりしていても、答案に書いてあることしか点数に反映されないため、時間配分がうまくいかずに、途中答案になってしまったり、厚く論じるべきところを厚く書けなかったりすると一気に点数は下がります。

 時間がないとあてはめ部分で事実の指摘や評価が不十分になったり、確認が取れないせいで変な凡ミスを連発してしまったりする可能性が非常に高くなるので、全体を見てどこをどれだけ書くかを適切かつ迅速に見積れるようにならないといけないでしょう。あっさり書けばいいところに力を入れすぎたり、検討時間を多く取りすぎるのも危険です。

  私自身、どの科目でも検討時間が50分近くまで長引いてしまい、時間が足りないと焦りながら書いたせいで失敗した感が強いです。焦りすぎた結果、民法第3問で当事者を間違える(母親と子供を逆にしたりする)、刑法であっさり強盗致傷を認定してしまう、刑事訴訟法で途中まで任意性説を書いていたのにいつの間にか違法性排除説で書き出す(完全な論理矛盾)という普段の学習ではありえないミスをやらかしているので、本当時間不足は大きな問題です。

 

4.肉体的精神的に病んでいる

 真面目でやるきがある方でも、健康が害されていれば思うように勉強ができませんし、本番でも最大限の力を出し切れません。

 受験回数が増えれば増えるだけ合格率が下がるのも正直これが大きな理由でしょう(1回で受かる人は元々記憶力などの能力が高かったり、努力の量が違ったりするのも大きな理由ではありますが。)。

  私の周りでも、実力は一定程度あるのに、このパターンに陥ってしまったために、合格までたどりつかない人が多い印象です。

 できる限りの努力をしても不合格であれば当然将来の不安は大きいですし、友人や家族との関係も悪化することは間違いないので、本人の努力ではどうしようもないところはありますが、必要以上に悩まない・模試や答練で一喜一憂しないなどの工夫ぐらいはしたほうが良いでしょう。

 

5.働きすぎている

 一般的に司法試験受験生はバイトもほどほどにしかしないことが多いでしょうが、私の周りだとお金があまりなかったり、年齢的な問題や実力的な問題から司法試験に受からなかったことを考えないといけなかったりする人が多く、働きすぎているために勉強時間が減り勉強に使える労力が減っている結果、合格までたどりつけないパターンが多いです。

 本格的にフルタイムで働いて司法試験に合格するような人はまずいないですし、親のすねにしがみつくぐらいの人の方が結果的に合格して親孝行ができるので、できるだけ働く時間を減らして勉強時間に回したいところですね。

 

 

 細かい敗因分析をするとキリがないですが、自分自身の反省や周りの様子を見た感じだと、だいたい上の特徴が見られると思います。4以外は本人の努力や工夫次第で何とかなる要素が大きいので、自分の力で何とかできる部分については何とかしたいものです。